季節の変わり目は、自律神経が非常に乱れやすくなります。
それは、体が「急激な環境の変化に必死についていこうとして、エネルギーを消耗してしまうから」です。
自律神経(交感神経と副交感神経)は、周囲の環境に合わせて体温や血圧、心拍数などを24時間体制でコントロールする「自動体調管理システム」のようなものです。
これが季節の変わり目に悲鳴を上げてしまう主な理由は3つあります。
1. 激しい「寒暖差」による疲労
自律神経にとって、一番の重労働は体温調節です。
- 1日の寒暖差(朝晩と昼の差が7℃以上)
- 前日との寒暖差(昨日は暖かかったのに、今日は真冬並みなど)
このような急激な温度変化が起こると、自律神経は体温を一定に保つために、血管を縮めたり広げたり、汗をかかせたりとフル稼働しなければなりません。この過剰な働きが続くと、システムがオーバーヒート(=自律神経の疲労)を起こしてしまいます。
2. 気圧の変化(特に低気圧)
季節の変わり目は、低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わります。 人間の耳の奥にある「内耳(ないじ)」には、気圧の変化を察知するセンサーがあります。
気圧が急激に下がると、このセンサーが脳に「ピンチ」の信号を送り、交感神経(興奮モード)を刺激します。
一方で、低気圧の環境自体は体をリラックスモード(副交感神経)に傾かせる性質もあるため、脳が「興奮しろ」と「休め」のパニック状態になり、バランスが崩れてしまいます。
3. 生活環境の変化(社会的ストレス)
日本の季節の変わり目(特に春や秋)は、新年度のスタートや人事異動、衣替えなど、生活環境やリズムが変わりやすい時期でもあります。 本人が意識していなくても、新しい環境への緊張や適応しようとする心理的ストレスが、自律神経(交感神経)を優位にし続け、オン・オフの切り替えを難しくさせます。
自律神経の負担を減らすためのセルフケア
この時期を少しでもラクに乗り切るためのポイントは、「自律神経の代わりに、自分で環境をコントロールしてあげること」です。
- 衣服で温度調節: カーディガンやストール、着脱しやすい上着を持ち歩き、体に「寒暖差」を感じさせないように先回りする。
- 首・お腹を温める: 太い血管や神経が通る「首の後ろ」や、内臓が集まる「お腹」を温めると、自律神経が安心します。
- 朝の光と深呼吸: 朝起きたらカーテンを開けて光を浴び、しっかり「体内時計」をリセットする。また、意識的に「吐く息を長く」する深呼吸を行うと、高ぶった交感神経が落ち着きやすくなります。
体が季節の変化に馴染むまでには、少し時間がかかります。この時期の体調不良は、体が頑張っている証拠でもあるので、無理をせず意識的に「休む時間」を作りましょう。



